「無限鏡」とは合わせ鏡でどこまでも自分の顔が映る現象のことです。でもそれを見ようとすると必ず鏡と鏡の間に自分の顔が入らなければなりません。鏡から離れて無限鏡を観察するにはどうしたら良いか。それには「ハーフミラー」が必要になります。通常の鏡とハーフミラーを使ってカラーLEDがどこまでも続く不思議な無限鏡を作ってみましょう。
はじめに
大蔵小学校の國眼(こくがん)です。この「お手軽無限鏡」はとてもキレイで不思議感が満載。「うわー!」と感動の声が聞こえること間違い無しです。
実験を見て!
暗い部屋でLEDのスイッチをつけると…今まで見たことのない不思議な空間が広がります。本当にどこまで続くんだろうと目を近づけて見てしまいます。
材料は?
鏡は加工しやすいアクリルミラーを使います。それとハーフミラー。これで合わせ鏡にします。ハーフミラーを使うことで鏡の外から無限鏡が見られます。LEDライトにはフィンガーライトがお薦めです。箱はお菓子の空き箱を使います。
材料
・アクリルミラー(「はざいや」などで購入)
・ハーフミラー(「はざいや」などで購入)
・フィンガーライト(「堀商店」などで購入)
・お菓子などの空き箱(縦横10cm程度、高さ1.5~2cm程度)
準備物
・アクリルカッター、両面テープ、セロハンテープ、はさみ、カッター、定規
入手方法
・アクリルミラーやハーフミラーは1人分5cm四方で作れる。小さめのものを購入し、アクリルカッターで切断する。厚さは2mmで十分。24人分で1000円程度。
・ハーフミラーも同様に1人分5cm四方。透過率10%のものを購入。30人分2400円程度。(アクリルミラー、ハーフミラーともに「アクリルショップはざいや」が便利)。
・LEDライトは高価なのでここでは指にはめて使う「フィンガーライト」を購入することを薦める。「堀商店」で1個50円程度で買えるが、数十個単位での購入となる。色は選べないが数色まとめて入っている。
・アクリルカッターはホームセンターで数百円程度。
・お菓子の空き箱はなるべく小さめの物が良い。うどん出汁の素、どんぶり出汁の素などがいいが、カレーやチョコレート、フルーチェなどの空き箱でもできる。
注意すること
・ミラーをカットするときアクリルカッターを使うので手を切らないように気をつける。
・箱を加工するときカッターを使うので、手を切らないように気をつける。
①作り方(アクリルミラーの切り出し)
アクリルミラーに5cmごとに線を引き、アクリルカッターで削ります。カッターで削るだけでは切れないので、机の端を削り取った線に合わせ、手のひらで折ります。保護フィルムははがしません。
②作り方(ハーフミラーの切り出し)
ハーフミラーの表面裏面に5cmごとに線を引き、アクリルカッターで削ります裏面にも保護フィルムがあるので裏面からもアクリルカッターで削ります。アクリルミラーと同様に机の端で折ります。
③作り方(箱作り)
お菓子の空き箱の角の部分に1cm程度のマチを作り、1辺4cm5mmの正方形の穴を空けます。
④作り方(ライト用の穴開け)
正方形の穴の中央あたりの箱の側面に直径8mmの穴を空けます。カッターで排水溝のゴムのように何本も直径を通る線を切ってもいいです。
⑤作り方(アクリルミラーの設置)
5cm四方のアクリルミラーに両面テープをつけ、箱の内側に貼ります。4cm5mmの穴のちょうど真下になるように貼ります。貼ったら保護フィルムをはがします。
⑥作り方(LEDライトの設置)
フィンガーライトの袋を空け、点灯することを確認して、横の穴からていねいに2カ所入れます。スイッチが上側に来るように回します。穴がゆるい場合はセロハンテープなどで補強します。。
⑦作り方(ハーフミラーの設置)
ハーフミラーの保護フィルムをはがし、箱の穴の上にセロハンテープで1カ所だけ留めます。指紋がつかないように慎重に作業します。これでお手軽無限鏡の完成です。
⑧実験方法
暗いところに行って一気に2つのフィンガーライトを点灯します。2つのLEDの光が何十にも見え、線路のような光の道が続いて見えます。箱の縁に少し力を入れることで光の道が曲がって見え楽しめます。
⑨無限鏡の原理
ハーフミラーは半分(実際は10%)だけ光が透過し、残りは反射する機能があります。合わせ鏡の中でLEDライトの光が何度も反射を無限に繰り返します。それを透過したハーフミラーの上から見るので鏡と鏡の間にいなくても無限鏡が完成するのです。
【対象学年】既習内容や実験の難易度から考慮して、下記の実験ブースに★1つだと小学校5・6年以上、2つだと3・4年以上、3つだと1・2年以上が対象と考えています。もちろんその表示のみにこだわる必要はありません。