2つのビー玉を輪ゴムでつないでいるだけの「こま」。この単純な仕組みの「こま」が思わぬ動きで楽しませてくれます。
はじめに
大西です。「こま」と聞くと、どんなイメージがわきますか?つまむところがついていて、くるくる回るもの?今日は、2つのビー玉と2つの輪ゴムを使って、ちょっぴり変わったコマを作ってみたいと思います。
実験を見て!
まずは、こまが回る様子をご覧ください。ねじれたゴムが元に戻ろうとする力でコマが回ります。回っているうちに遠心力が働いて、大きな回転になっていくのが分かりますか。最後は止まりかけますが、今度は自分でまき戻って、反回転。逆方向に回ります。
材料は?
用意する物は、大型のビー玉、輪ゴム、OPPテープです。輪ゴムとOPPテープは100円ショップで買えます。ビー玉は直径3㎝のものをネットで購入しました。
材料
・大型ビー玉2個(直径3cm)
・輪ゴム2本
・OPPテープ(セロテープ台もある方が便利)
・はさみ
・タオル
入手方法
・輪ゴムやOPPテープは文房具店や100円ショップで購入できます。OPPテープは、一見セロテープに似ていますが、セロテープより切れにくい、ちぎれにくい性質をもっています。セロテープ台にセットしておきましょう。
・ビー玉は、文房具店や100円ショップで売っている物より大きい3㎝の物をネットで購入しました。3cm以下の物では重さが足りなくて、回り方に迫力が出ず、すぐに止まってしまいます。
・OPPテープを触ると、指紋がついて粘着力が落ちるので、ピンセットがあると便利です。
①作り方(下準備)
手やビー玉に脂がついていると、OPPテープの粘着力が弱くなるので、予め石鹸で洗って乾かしておきます。
②作り方(輪ゴムをつなぐ)
まずは輪ゴムを2つ手に取り、1方の輪ゴムにもう一方の輪ゴムを通して引っ張り、つなぎます。
③作り方(ビー玉と輪ゴムの連結1:輪ゴムを真ん中にかける)
次から少し難しいです。このつないだ輪ゴムを3枚のOPPテープでビー玉と連結させます。小学生のみなさんは自分一人でしようとがんばらず、二人で協力してやる方がうまくできます。よく見ててね。先ほどの輪ゴムをビー玉に引っ掛けます。大体真ん中に来るように。1人がビー玉をこうやって持っていてあげてください。簡単にかけられました。
④作り方(ビー玉と輪ゴムの連結2:OPPテープ1枚で固定)
OPPテープを切ります。できるだけ指紋をつけないよう端っこをもって、2cmくらいに切ります。端っこを持ったけれどどうしても指紋がついてしまいますね。ここは使えないので、カットします。縦半分にはさみを入れて、こちら側は捨てます。使う方ははさみの刃に残ったままですね、このテープで輪ゴムとビー玉を固定します。持っててくれてありがとう。テープを貼ったら、爪先で輪ゴムぎりぎりのところまでしっかり押さえてテープを貼りつけるようにしてください。
⑤作り方(ビー玉と輪ゴムの連結3:OPPテープ2枚で補強)
2cmのテープ1枚では心もとないので、輪ゴムの左右にOPPテープ2枚でさらに補強します。もう一度OPPテープを切りますよ。今度はさっきより長い2.5cm。先ほどと同じように指紋がついたところは縦に切り落とし、輪ゴムをはさんで右と左、輪ゴムぎりぎりになるように爪できわまでキュッキュッと押さえて固定。これで、ビー玉1個と連結できました。
⑥作り方(もう一つのビー玉も同じようにテープで固定)
もう一つのビー玉も同じように連結させます。ビー玉の真ん中に輪ゴムを通し、2cmのOPPテープ1こと2.5cmのOPPテープ2個で輪ゴムを固定します。もし、輪ゴムの位置が真ん中でなくずれていたら、輪ゴムを引っ張って調整してください。これで完成です。
⑦回し方を説明します。一つのビー玉を手に持ってにぎり、、タオルや座布団などの上でもう一方のビー玉を転がします。ぐるぐると円を描くように。だんだん輪ゴムがねじられて短くなっていきますね。回したりないと、すぐ元気がなくなって止まってしまいますし、回しすぎるとゴムが切れるので、この辺でやめます。私は50回くらいひねることにしています。
⑧50回ひねったコマを片手で持って、今度は摩擦の少ないつるつるした机の上に置きます。すると勝手に、コマが回り始めますよ。
1回転目・・・元気ですね。ねじれたゴムが元に戻ろうとする力で回っています。遠心力が働いて、どんどん大きな回転になっているのも分かりますね。
2回転目、逆回転になりました。3回転目、がんばっていますが、しんどくなっていきました。4回転目がんばれがんばれ、何回転まで行くかな?5回転、、、でやっと止まりました。摩擦の力が働いて、最後はエネルギーがなくなって止まりました。
⑨ビー玉二球連結ゴマは、ねじれた輪ゴムが元に戻ろうとする力で回ることが分かりました。難しい言葉でゴムの弾性エネルギーと言います。弾性エネルギーが運動エネルギーに代わってコマを回します。遠心力が働いて外へ外へ輪ゴムが伸び、どんどん輪が大きくなっていきましたね。この時、ゴムには大きな力がかかっています。もしゴムが切れたらガラスのビー玉が飛んで行ってしまうので、周りに壊れやすい物がない場所で安全にコマを回してください。
【対象学年】既習内容や実験の難易度から考慮して、下記の実験ブースに★1つだと小学校5・6年以上、2つだと3・4年以上、3つだと1・2年以上が対象と考えています。もちろんその表示のみにこだわる必要はありません。