市販の煮干し(にぼし)はどこでも入手できます。にぼしの胃にはプランクトンが入っています。消化(しょうか)のとちゅうなので完全なものは少ないのですが、ケイソウなどはかたい殻(から)があるので、簡単に観察ができます。海に行き、プランクトンネットで採集(さいしゅう)しなければならないものを、にぼしから簡単に取り出し、顕微鏡(けんびきょう)で観察(かんさつ)してみましょう。
はじめに
兵庫県の高校で生物を教えている泉です。にぼしから海の生き物を観察してみましょう。
器具は?
実験に使う器具はシャーレとピンセット、えつき針(ないときは、つまようじでもいい)、スポイトです。
材料は?
材料はにぼしです。できるだけ大きなイワシを買ってください。大きい方が作業が楽になります。
材料
・にぼしはスーパーに売っています。
・ピンセットはホームセンターなどにあります。
・ピンセットやえつき針がないときは、竹ぐしやつまようじを使うと良いです。
・顕微鏡やスライドガラス、カバーガラスは学校の先生に相談してください 。
注意すること
・にぼしを煮(に)るときはお家の人と行う。
・えつき針の先はとがっているので、指をささないように注意。
・鏡を使うタイプの顕微鏡で観察するときは明るすぎない場所で行う。
①準備
煮干しはビンなどにいれ、一ばん、冷蔵庫でやわらくします。煮るときは10分ほどでやわらかくなります
②観察の方法1
煮干しを解剖(かいぼう)し、内臓(ないぞう)を取り出します。そして、内臓から胃(い)だけをていねいに取り出します。
③観察の方法2
胃をていねいにスライドガラスにのせ、中からえつき針を使ってプランクトンを取り出します。
④観察の方法3
顕微鏡でどのように見えるか。プランクトンを探し、観察しましょう。
⑤まとめ
煮干しで海洋生物が観察できます。観察したプランクトンから生態系(せいたいけい)の食物連鎖(しょくもつれんさ)を考えみましょう。
⑥かんたん撮影(さつえい)
ケイソウ類(るい)やウズベンモウ類が見えます。顕微鏡にスマホを当てるだけで撮影できます。つまり誰でも顕微鏡画像の撮影ができるのです。
【対象学年】既習内容や実験の難易度から考慮して、下記の実験ブースに★1つだと小学校5・6年以上、2つだと3・4年以上、3つだと1・2年以上が対象と考えています。もちろんその表示のみにこだわる必要はありません。